ナレッジ 2026.10.31

HubSpotの行動の記録から、今週連絡する相手を見つけるには|見る項目と手順

この記事を書いた人 株式会社Sells up 代表取締役 武田大 武田 大 株式会社Sells up 代表取締役

HubSpotの行動ログから今週連絡すべきリードを見つけるには、Webサイトを訪問した日時や閲覧したページだけでなく、最近のコンバージョン、ライフサイクルステージ、リードステータス、営業担当者などを組み合わせて確かめます。

例えば、何度もWebサイトを訪問しているリードよりも、数か月間動きがなかったリードが、ここ数日のうちに料金ページや導入事例を見に来た場合のほうが、連絡するきっかけになることがあります。

ただし、閲覧回数が多いからといって、必ずしも導入を検討しているとは限りません。情報収集のために記事を読んでいる人もいれば、既存顧客がサポート情報を探している場合もあります。

大切なのは、行動の回数だけで判断せず、最近どのような変化があったのか、そのリードが現在どのような状況にいるのかを合わせて見ることです。

HubSpotには多くの行動ログやコンタクト情報が蓄積されています。一方で、項目が多く、どれを見ればよいか分からないまま、結局は新しく登録されたリードから順番に連絡している会社もあります。

本記事では、HubSpotで確かめられる主な行動ログ、今週連絡すべきリードを選ぶときに見る項目、行動の組み合わせ方、実際の選定手順、営業活動に反映する方法を解説します。

HubSpotでは、どのような行動ログを確かめられるのか?

HubSpotでは、コンタクトのプロパティやアクティビティから、Webサイトの閲覧やフォーム送信、営業担当者とのやり取りなどを確かめられます。

まずは、今週連絡すべきリードを選ぶ際によく使う項目を整理します。

プロパティ・項目 分かること 確かめる目的
ページビュー数 追跡対象のページを閲覧した回数 Webサイト上での活動量を把握する
セッション数 Webサイトを訪問した回数 訪問頻度を把握する
最終セッションの日時 最後にWebサイトを訪問した日時 最近、再訪しているかを確かめる
最後に見たページ 直近で閲覧したページ 最近、どのような情報に関心を示したかを確かめる
最近のコンバージョン・日付 最後に送信したフォームと、その日付 最近、どの資料や情報を求めたかを確かめる
ライフサイクルステージ リード、MQL、商談、顧客などの段階 マーケティング・営業上の現在地を把握する
リードステータス 営業の対応状況 すでに連絡中か、未対応かを確かめる
最終アクティビティ日 メモ、通話、営業メール、会議、チャットなどが記録された日 営業が最近対応したかを確かめる
コンタクトの所有者 担当する営業担当者 誰が連絡するべきかを確かめる

この中で、特に区別しておきたいのが「最終セッションの日時」と「最終アクティビティ日」です。

最終セッションの日時は、Webサイトを最後に訪問した日時です。一方、最終アクティビティ日は、メモ、通話、営業メール、会議、チャットなどが記録された日を表します。

Webサイトへの再訪を確かめたい場合は、最終セッションの日時を使います。営業担当者が最近連絡したかを確かめたい場合は、最終アクティビティ日を使います。

この2つを混同すると、Webサイトを訪問したリードを見つけたいのに、営業担当者が最後に連絡した日を見てしまう、といったことが起こります。

プロパティだけでなく、コンタクトのアクティビティも確かめる

一覧で候補を絞るときは、最終セッションの日時や最後に見たページなどのプロパティが便利です。

ただし、プロパティだけでは、行動ログの詳しい内容までは分からないことがあります。

例えば、最後に見たページが料金ページだったとしても、その前にどのページを見ていたのか、何日かに分けて訪問していたのかまでは、最後に見たページだけでは判断できません。

候補を絞った後は、コンタクトレコードのアクティビティ欄も確かめます。実際の閲覧履歴やフォーム送信の履歴を見れば、どのような情報を見た後に問い合わせや資料請求に至ったのかを把握しやすくなります。

一覧のプロパティで候補を絞り、個別のアクティビティで内容を確かめる、という使い分けがおすすめです。

閲覧履歴が残っていないコンタクトもいる

HubSpotでは、訪問者がコンタクトになる前から、Cookieを使って匿名の訪問履歴を記録します。その後、HubSpotのフォームが送信されたり、追跡対象のマーケティングEメール内のリンクがクリックされたりすると、それまでの閲覧履歴がコンタクトに関連付けられます。

そのため、手動で作成したコンタクトや、展示会の名刺からインポートしたコンタクトなどは、Webサイトの閲覧履歴が残っていない場合があります。

閲覧履歴が少ないからといって、関心が低いとは限りません。特に、フォームから獲得したリードと名刺から取り込んだリードを同じ条件で比較すると、記録の取得方法の違いが行動の差として表れる可能性があります。

閲覧履歴がない場合は、メールへの反応、過去の商談、営業担当者とのやり取りなど、ほかの情報も確かめます。

名刺や外部リストから取り込んだリードの扱いは古い名刺やリストは今から使えるかで、どの記録が残っていれば行動を比較できるかはHubSpotのデータを分析に使う前に確かめることで解説しています。

今週連絡すべきリードを選ぶときは、どの項目を見ればよいか?

最初からすべてのプロパティを確かめる必要はありません。まずは、次の4つを見ると候補を絞りやすくなります。

1. 最終セッションの日時:最近、Webサイトに戻ってきているか

最初に確かめるのは、最終セッションの日時です。

直近1〜2週間にWebサイトを訪問しているコンタクトを抽出すれば、最近も自社の情報に接しているリードを見つけられます。

ただし、直近の訪問だけで判断するのではなく、それまでの行動と比べて変化があったかを見ることが大切です。

例えば、次のような違いがあります。

  • 毎週のようにWebサイトを訪問している

  • 3か月ほど訪問がなかったが、今週になって再訪した

  • 以前は記事を読むだけだったが、最近は複数のページを見ている

この中では、しばらく動きがなかったリードが再訪したケースに注目できます。過去に一度関心を示したものの、その後は検討が止まっていた可能性があるためです。

ただし、訪問がなかった期間が長いほど、再訪の意味が大きいとは限りません。過去の商談状況や獲得経路も合わせて確かめます。

2. 最後に見たページ:何を確かめているか

次に、最後に見たページを確かめます。

同じ1回の訪問でも、閲覧したページによって、連絡するきっかけとしての意味は異なります。

例えば、次のように整理できます。

ページの種類 閲覧から考えられる状況 確かめたいこと
ノウハウ・ブログ記事 課題や解決方法を調べている 自社の対象顧客に当てはまる課題か
サービス紹介 解決手段やサービス内容を調べている 対象となるサービスに関心があるか
料金・プラン 費用や導入条件を確かめている可能性がある 料金体系や導入条件が検討に合いそうか
導入事例 導入企業や活用方法を確かめている可能性がある 同じ業界や課題を持つ企業か
問い合わせ・相談ページ 問い合わせ方法を確かめている可能性がある 直近のフォーム送信や営業対応がないか
採用ページ 採用情報を調べている 営業対象として扱う必要があるか

料金や導入事例のページは、サービスの導入を検討している人が見ることがあります。一方、ブログ記事は情報収集の段階でも閲覧されます。

ただし、ページの種類だけで検討段階を決めることはできません。料金ページを見ているからといって、導入を検討しているとは限らないためです。

例えば、競合調査や市場調査のために料金を確かめている人もいます。採用担当者が自社の採用情報を見ている場合もあります。

ページの閲覧は、リードの状況を考える材料として使い、業種や役職、会社規模などの属性と照らし合わせて判断します。

3. 最近のコンバージョン:直近で何を求めたか

最近のコンバージョンでは、最後にどのフォームを送信したかを確かめます。

例えば、次のような違いがあります。

  • 基礎的なノウハウ資料をダウンロードした

  • サービス紹介資料をダウンロードした

  • 導入事例をダウンロードした

  • セミナーに申し込んだ

  • 問い合わせフォームを送信した

同じフォーム送信でも、相手が求めている情報は異なります。

例えば、基礎的なノウハウ資料をダウンロードした人は、課題について情報収集している段階かもしれません。一方、サービス資料や料金に関する情報を求めている人は、具体的な解決方法を比較している可能性があります。

ただし、資料をダウンロードしただけで、すぐに営業連絡を望んでいるとは限りません。フォームの送信内容や、その後の閲覧履歴も確かめて判断します。

また、最近のコンバージョンは直近のものを把握する項目です。過去にどの資料をダウンロードしたか、どのセミナーに参加したかまで確かめたい場合は、コンタクトのアクティビティ履歴も見ます。

4. リードステータスと所有者:今、誰が対応しているか

最後に、リードステータスとコンタクトの所有者を確かめます。

行動ログから連絡候補を見つけても、すでに営業担当者が連絡している場合や、別の担当者が商談を進めている場合があります。

例えば、次のようなコンタクトは、単純に新しい連絡候補として扱わないほうがよいでしょう。

  • 営業担当者がすでに対応している

  • 直近で商談が設定されている

  • 連絡した結果、時期が合わないと分かっている

  • すでに顧客になっている

  • 失注後、再アプローチしない方針になっている

リードステータスだけでは営業活動のすべてを把握できないため、必要に応じて取引の状況や最終アクティビティ日も確かめます。

また、所有者が設定されている場合は、誰が連絡するのかも明確にできます。担当者が決まっているコンタクトを別の営業担当者が重ねて連絡しないよう、社内の運用ルールもそろえておきましょう。

この4つで候補を絞った後、業種、従業員数、役職などの属性が自社の対象顧客に合っているかを確かめます。

どのような行動の組み合わせを、連絡の手がかりにすればよいか?

実際に候補を選ぶ際は、1つの行動だけで判断するよりも、複数の行動を組み合わせて見るほうが状況を把握しやすくなります。

ここでは、BtoB企業で考えられる行動の組み合わせを紹介します。

ケース1:しばらく訪問がなかったリードが、数日以内に再訪している

過去に資料をダウンロードしたものの、その後数か月間Webサイトを訪問していなかったリードが、今週になって再び訪問しているケースです。

以前は検討を保留していたものの、社内の状況が変わり、再び情報を集め始めた可能性があります。

この場合は、次の点を確かめます。

  • 過去に問い合わせや商談があったか

  • 以前の商談で、導入時期や予算が合わなかったのか

  • 今回はどのページを閲覧しているか

  • 同じ会社の別の担当者も訪問しているか

過去に失注した会社であれば、失注理由や前回の商談内容を確かめたうえで、再アプローチするかを判断します。

単に再訪したという理由だけで連絡するのではなく、以前の検討状況と今回の行動を合わせて見ることが大切です。

ケース2:ノウハウ記事から、サービス・料金・事例のページに閲覧対象が変わっている

これまでノウハウ記事を中心に読んでいたリードが、最近になってサービス紹介や料金、導入事例のページを見るようになったケースです。

情報収集から、具体的なサービスの比較に進んでいる可能性があります。

この場合は、最後に見たページだけでなく、直近の閲覧履歴を確かめます。

例えば、次のような流れです。

  • 課題に関するノウハウ記事を読む

  • 関連するサービス紹介ページを見る

  • 導入事例を確かめる

  • 料金ページを閲覧する

このように閲覧するページが変化している場合は、検討内容が具体的になっている可能性があります。

ただし、ページを見た順番だけで検討が進んだと判断することはできません。会社や役職が自社の対象に合っているか、最近のコンバージョンがあるかも確かめます。

ケース3:同じ会社の複数のリードが、同じ時期にWebサイトを訪問している

BtoB企業の商談では、1人だけで導入を決めるとは限りません。

例えば、日々の運用を担う担当者がサービス紹介ページを見ている一方で、上司や決裁者と思われる人が料金ページや導入事例を見ている場合があります。

同じ会社の複数のコンタクトが、同じ時期に自社のWebサイトを訪問しているのであれば、社内で情報共有や検討が進んでいる可能性があります。

この場合は、次の点を確かめます。

  • 同じ会社に所属する複数のコンタクトが訪問しているか

  • それぞれの役職や部署は何か

  • 閲覧しているページに共通点があるか

  • すでに取引や商談が登録されていないか

ただし、同じ会社の人が複数訪問しているからといって、社内で導入を検討しているとは限りません。会社単位での関心を把握する材料として使い、営業担当者が既存の関係性や商談状況を確かめます。

ケース4:以前に失注した会社のリードが、再びサービスページを見ている

過去に失注した会社のコンタクトが、再びサービス紹介や料金ページを閲覧しているケースです。

失注した理由が「導入時期が合わない」だった場合、時期が変わって再検討している可能性があります。一方、「競合サービスに決まった」という理由で失注していた場合は、契約更新やサービスの見直しが近づいているのかもしれません。

この場合は、過去の失注理由と今回の行動を合わせて確かめます。

失注理由が分からない場合や、以前の商談内容が記録されていない場合は、無理に判断せず、営業担当者に確かめてから連絡します。

反対に、閲覧回数が多くても優先しなくてよいケース

閲覧回数が多いリードを上から順番に連絡する方法は、必ずしも効率的ではありません。

例えば、次のようなケースがあります。

  • メールを毎回開いているが、Webサイトの訪問や資料請求にはつながっていない

  • 採用ページや会社概要など、営業対象とは直接関係しないページを中心に見ている

  • 既存顧客がサポート情報や契約内容を確かめている

  • 競合企業や調査目的の訪問者である

  • 営業担当者がすでに連絡しており、次の対応を待っている

このようなリードは、行動回数が多くても、今週連絡すべきリードとして優先する必要がない場合があります。

行動の回数だけでなく、閲覧したページの内容、会社や役職、営業の対応状況を合わせて確かめましょう。

行動の変化をどう捉えるかはインテントデータとはで、数千件のリードから連絡する相手を絞る考え方はリードの優先順位の決め方で解説しています。

HubSpotで、今週連絡すべきリードを選ぶ手順

ここからは、HubSpotのリスト(セグメント)とコンタクト一覧を使って、実際に候補を絞る手順を紹介します。

最初から複雑な条件を設定する必要はありません。まずは直近の行動をもとに候補を集め、営業の対応状況や属性を確かめながら絞り込みます。

Step.1:直近2週間にWebサイトを訪問したコンタクトを集める

まず、最終セッションの日時を条件にして、直近2週間以内にWebサイトを訪問したコンタクトを抽出します。

初めて運用する場合は、ひとまず14日以内を目安に設定するとよいでしょう。ただし、商材の検討期間やリード数によって適切な期間は変わります。

リード数が多すぎる場合は7日以内に絞り、候補が少なすぎる場合は30日以内に広げるなど、営業が対応できる件数に合わせて調整します。

この段階では、まだ連絡対象を確定しません。まずは最近Webサイトを訪問したコンタクトを集めます。

Step.2:営業の対応状況を確かめる

次に、リードステータスや所有者を確かめます。

すでに営業が対応しているコンタクトや、商談が進んでいるコンタクトを、新しい連絡候補として重複して抽出しないようにします。

あわせて、次のようなコンタクトも確かめます。

  • 既存顧客

  • 自社の社員

  • 連絡対象外として管理しているコンタクト

  • 失注後、再アプローチしない方針のコンタクト

ただし、リードステータスが空欄だからといって、未対応とは限りません。営業活動が別の場所で管理されていないか、取引やアクティビティも確かめます。

Step.3:最後に見たページと最近のコンバージョンを確かめる

候補が絞れたら、最後に見たページと最近のコンバージョンを確かめます。

コンタクト一覧に次の項目を表示しておくと、候補を一件ずつ開かなくても比較しやすくなります。

  • コンタクト名

  • 会社名

  • 役職

  • 最終セッションの日時

  • 最後に見たページ

  • 最近のコンバージョン

  • リードステータス

  • コンタクトの所有者

この一覧を見ながら、サービス紹介、料金、導入事例など、検討に関係するページを閲覧しているリードを確かめます。

ただし、最後に見たページだけで判断できない場合は、コンタクトレコードを開いて直近の閲覧履歴を確かめます。

例えば、最後に見たページがブログ記事でも、その前に料金ページや導入事例を見ている場合があります。逆に、最後に料金ページを見ていても、以前から定期的に閲覧しているだけかもしれません。

Step.4:会社・役職・過去の商談状況を確かめる

次に、候補の属性と過去の営業履歴を確かめます。

例えば、自社が従業員数300名以上の企業を対象としている場合、個人事業主や対象外の規模の会社を優先する必要はありません。

また、過去に商談があった場合は、次の点を確かめます。

  • 以前はどのような課題を抱えていたか

  • 失注した理由は何か

  • 導入時期や予算に関する話があったか

  • その後、営業担当者が連絡しているか

こうした情報を見ると、単にWebサイトを訪問したという事実だけでなく、今連絡する理由があるかどうかを判断できます。

Step.5:候補を優先度別に分ける

候補を確かめたら、今週連絡すべきリードを優先度別に分けます。

例えば、次のような基準で整理できます。

優先度 該当する行動・状況 対応の考え方
高 直近で再訪し、料金・事例・サービスページを閲覧。属性も対象に合っている 営業担当者に確かめ、今週の連絡候補にする
中 直近で訪問があり、ノウハウ記事やサービスページを閲覧している 関連情報の案内やメールでのフォローを検討する
低 閲覧回数は多いが、採用ページやブログ記事が中心 すぐに営業連絡せず、継続的に行動を確かめる
保留 すでに営業対応中、既存顧客、対象外など 新しい連絡候補から外し、現在の担当者や運用ルールに従う

この分類はあくまで初期設定です。自社の商材や営業体制に合わせて調整します。

例えば、問い合わせから受注までの期間が短い会社なら、問い合わせや料金ページの閲覧を優先する運用が考えられます。一方、検討期間が長い商材なら、導入事例やノウハウ記事を継続して閲覧しているリードも候補に含める余地があります。

また、優先度が高いリードが毎週数十件も出てくる場合は、営業が対応できる件数を超えている可能性があります。営業担当者の人数や対応可能な件数も考慮して、連絡対象を絞りましょう。

Step.6:連絡した結果を記録し、翌週の条件を見直す

候補を営業に引き継いだら、連絡した結果をHubSpotに記録します。

例えば、次のような結果です。

  • 連絡がつき、商談につながった

  • 連絡はついたが、現時点では検討していない

  • 導入時期が先のため、後日連絡する

  • 課題や対象が合わず、見送りになった

  • 連絡がつかなかった

結果を記録しておけば、翌週以降に候補を選ぶ条件を見直せます。

例えば、料金ページを閲覧したリードを優先していたものの、実際には商談につながる割合が低かった場合、ページの閲覧だけで優先度を上げる必要はないかもしれません。

反対に、特定の導入事例を閲覧したリードが商談につながりやすいのであれば、そのページを候補選定の条件に加えることを検討できます。

このように、候補を選ぶ、営業が連絡する、結果を記録する、条件を見直す、という流れを毎週続けることが大切です。

通知やトスアップの仕組みがあっても、連絡する順番は別に考える

弊社がBtoB企業でマーケティング・営業に関わる480名を対象に実施した調査では、MAを導入している企業の担当者134名のうち、営業への通知・トスアップを運用できていると回答した割合は61.2%でした(複数回答)。

MAから営業への通知を行う仕組みを持つ企業は一定数あります。一方で、通知されたリードが複数いる場合、営業担当者がその中からどのリードに先に連絡するのかは、別に判断する必要があります。

例えば、スコアが一定以上になったコンタクトをすべて営業に通知している場合、通知件数が増えるほど、営業担当者は優先順位を付ける作業に時間を使うことになります。

また、通知されたリードの中に、すでに営業が対応している人や、情報収集段階の人が多く含まれていると、通知そのものを確かめなくなる可能性もあります。

通知の条件を設定するだけでなく、通知された後に誰が、どの順番で、どのように対応するのかまで決めておくことが大切です。

出典:株式会社Sells up『MA活用実態調査(第0回)』。調査主体:株式会社Sells up/調査ツール:Surveroid(2026年9月、回答者480名)。詳細は調査レポートをご覧ください。

行動ログだけで判断しないほうがよいのは、どんな場合か?

Webサイトの行動ログは、連絡するきっかけを見つけるために役立ちます。ただし、閲覧履歴だけでリードの購買意欲や検討状況を判断することはできません。

特に、次のような場合は注意が必要です。

閲覧回数が多いことを、購買意欲が高いことと同じに扱ってしまう

ページビュー数やセッション数が多くても、情報収集を続けているだけかもしれません。

また、社内で情報を共有するために何度もページを確かめている場合や、競合調査をしている場合もあります。

閲覧回数は関心を把握する材料の一つですが、導入時期や予算、社内での検討状況までは分かりません。

既存顧客や取引先が閲覧している

既存顧客が料金ページやサービス紹介ページを見ていても、新しい導入を検討しているとは限りません。

契約内容を調べていたり、社内への説明資料を探していたりする可能性もあります。

既存顧客については、新規営業の候補から外すだけでなく、契約更新や追加導入の可能性があるかなど、現在の取引状況に合わせて判断します。

閲覧履歴が一部しか残っていない

Cookieの利用状況や、コンタクトとの関連付けによっては、Webサイトを訪問していても閲覧履歴が残らないことがあります。

そのため、閲覧履歴が空欄のリードを、関心が低いと判断しないようにします。

メールへの反応、資料請求、セミナー参加、過去の商談履歴など、ほかの情報も確かめます。

同じ会社の複数人が閲覧していても、検討が進んでいるとは限らない

同じ会社の複数のコンタクトがWebサイトを訪問している場合、社内で検討が進んでいる可能性はあります。

ただし、部署や役職が異なれば、閲覧した目的も異なります。例えば、利用部門の担当者はサービスの機能を調べ、採用担当者は会社情報を調べているかもしれません。

会社単位の行動として見る場合も、それぞれのコンタクトの属性や過去の接点を確かめます。

連絡するときに、閲覧したことをそのまま伝えない

行動ログをもとに連絡する場合でも、「先日、料金ページをご覧になっていましたね」といった伝え方は避けたほうが無難です。

相手が自分の閲覧履歴を把握されていると感じ、警戒する可能性があるためです。

例えば、料金ページを閲覧していたリードには料金体系や導入条件に関する情報を、導入事例を見ていたリードには同じ業界の事例を案内するように、閲覧した内容に関連する情報を自然に案内します。

行動ログは、連絡する理由や案内する内容を考えるために使い、リードの検討状況は会話の中で確かめます。

行動の記録から、今日連絡する相手の一覧を受け取るには

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まとめ

HubSpotの行動ログから今週連絡すべきリードを見つけるには、Webサイトの閲覧回数だけでなく、最近の行動と現在の営業状況を組み合わせて確かめます。

まずは、次の項目を確かめます。

  • 最終セッションの日時:最近Webサイトに訪問しているか

  • 最後に見たページ:どのような情報を確かめているか

  • 最近のコンバージョン:直近でどのような情報を求めたか

  • リードステータスと所有者:すでに営業が対応しているか、誰が担当しているか

候補を絞った後は、業種や従業員数、役職などの属性、過去の商談状況も確かめます。

特に注目したいのは、閲覧回数の多さよりも、しばらく動きのなかったリードの再訪や、ノウハウ記事から料金・事例ページへの閲覧対象の変化です。

候補に連絡した結果はHubSpotに記録し、翌週以降の選定条件に反映します。行動ログを確かめて終わりにするのではなく、営業活動の結果と照らし合わせながら、今週連絡すべきリードを選ぶ基準を見直していきましょう。

よくある質問

HubSpotで、リードが見たページの一覧はどこで確かめられますか?

コンタクトレコードのアクティビティ欄で、Webサイトの閲覧履歴を確かめられます。

また、コンタクトのプロパティでは、最後に見たページ、ページビュー数、セッション数、最終セッションの日時などを確かめられます。

ただし、閲覧履歴がコンタクトに関連付くには、HubSpotのフォーム送信や追跡されたマーケティングEメールのリンククリックなどが必要です。手動で作成したコンタクトやインポートしたコンタクトでは、閲覧履歴が残っていない場合があります。

閲覧回数が多いリードから連絡すればよいですか?

閲覧回数だけで連絡する順番を決めるのはおすすめしません。

メールを毎回開いているだけのリードや、採用ページを何度も見ているリードも、閲覧回数が多くなることがあります。

最終セッションの日時、閲覧したページの内容、最近のコンバージョン、会社や役職、営業の対応状況を組み合わせて判断します。

最終アクティビティ日でWebサイトの訪問を確かめられますか?

確かめられません。

最終アクティビティ日は、メモ、通話、営業メール、会議などの営業活動が記録された日です。Webサイトの訪問を確かめる場合は、最終セッションの日時を使います。

直近1〜2週間に訪問したリードを対象にすればよいですか?

1〜2週間は、最初に候補を抽出する際の目安です。すべての会社に当てはまる期間ではありません。

例えば、検討期間が短い商材であれば直近7日間に絞る方法があります。一方、検討期間が長い商材であれば、30日程度まで対象を広げたほうがよい場合もあります。

営業が対応できる件数と、実際に商談につながったコンタクトの行動を見ながら調整します。

見たページをもとに連絡するとき、閲覧したことを伝えてもよいですか?

閲覧したページをそのまま伝えるのは避けたほうが無難です。

相手が閲覧履歴を把握されていると感じ、警戒する可能性があります。閲覧したテーマに関連する資料や事例を案内するなど、自然な連絡のきっかけとして使うことをおすすめします。

HubSpotの標準機能だけで、今週連絡すべきリードを自動的に決められますか?

リスト(セグメント)やコンタクトのプロパティを使って、条件に合うコンタクトを抽出することはできます。

ただし、抽出条件を設定することと、複数の候補から営業が連絡する順番を決めることは別です。行動ログ、属性、過去の商談、営業の対応状況を組み合わせて、どのリードを優先するかを決める必要があります。

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株式会社Sells up 代表取締役 武田大
株式会社Sells up 代表取締役
武田 大
株式会社AOKIにて接客業、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。デジタルマーケティングエージェンシーを経て2023年に株式会社Sells upを設立。戦略設計・KPI設計を起点に、リードジェネレーション、ナーチャリング、MA/SFA活用、営業連携までBtoBマーケティングを一気通貫で支援。KGI逆算のKPI設計やリードスコアリングの統計的設計、営業連携SLAの構築を強みとし、業界・規模を問わず100社以上に提供。Account Engagement SpecialistおよびTableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。
保有資格Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialist/Tableau Desktop Specialist
専門領域BtoBマーケティング/リードジェネレーション/リードナーチャリング/マーケティングオートメーション/HubSpot導入活用支援/Account Engagement導入活用支援/Marketo活用支援/インサイドセールス/統計解析によるスコアリング設計/商談化率向上/マーケティングROI改善