ナレッジ 2026.11.08

HubSpotシーケンスの使い方|営業に渡したリードへの追客の進め方

この記事を書いた人 株式会社Sells up 代表取締役 武田大 武田 大 株式会社Sells up 代表取締役

HubSpotのシーケンスは、営業に渡したリードへの連絡が途中で途切れないように、担当者の受信トレイから送る1対1のメールとタスクを組み合わせる機能です。使い始める前に、登録するリード、送信担当者、連絡を終える条件、返信がなかった相手の引き継ぎ先を決めます。メールの通数や間隔は一律にそろえるのではなく、連絡の理由と自社の返信・商談の結果に合わせて調整します。

HubSpotのシーケンスとワークフローは、どう使い分けるべきか?

シーケンスを選ぶ基準は、メールを自動送信したいかどうかではありません。「担当者が個別に対話を始めたい相手か」「継続して情報を届けたい相手か」で分けると、営業とマーケティングの役割を整理しやすくなります。

営業担当者が個別の返信を受けたい場合

シーケンスは、接続した担当者の受信トレイから送る1対1のメールと、電話などのタスクを組み合わせる機能です。既定では、コンタクトがメールに返信するか、会議を予約すると登録が解除されます。

資料請求の内容について話したい、問い合わせの後に追加で聞きたいことがある、といった個別の連絡に向いています。誰が返信を受け、その後の会話を担当するかまで決めて使います。送信だけを自動にしても、返信を受けた担当者が対応しなければ、商談に向けた会話は進みません。

ステップには、自動送信メール、手動でメールを送るタスク、電話のタスク、一般のタスク、LinkedInのタスクを使えます。すべてを自動メールにする必要はなく、相手との関係や連絡内容に応じて、人の判断が必要なタスクを挟む使い方もあります。

まだ営業との個別の会話を想定していない場合

ワークフローのマーケティングメールは、営業に渡す前のリードへ継続して情報を届ける用途に使い、シーケンスとは使い分けます。シーケンスのメールとは送信の仕組みが異なり、マーケティングメールの購読状態も同じ扱いではありません。

判断する点 シーケンス ワークフローのマーケティングメール
主な目的 営業担当者と相手の個別の会話を始める 条件に合う相手へ継続して情報を届ける
メールの送信元 接続した担当者個人の業務用受信トレイ HubSpotのマーケティングメール用の送信機能
返信後の扱い 既定ではシーケンスの登録が解除される シーケンスと同じ条件で登録が解除されるとは考えない
運用で先に決めること 連絡する理由、送信担当者、返信後の対応 配信対象、購読の扱い、営業へ渡す条件

「営業に渡した」という理由だけで、すべてのリードをシーケンスに登録するのは避けます。営業が個別に連絡する理由を説明できない相手は、情報提供を続ける対象として扱うか、登録条件から外すかを検討してください。

営業に渡す条件そのものが曖昧なら、HubSpotでリードが営業に渡らないときの、件数と体制に応じた考え方から整理すると、シーケンスで扱う範囲も絞れます。

シーケンスに登録する前に、誰が何を決めるべきか?

最初に作るのはメールの文面ではなく、対象と担当者を判断するための運用ルールです。担当者ごとに登録の判断が違うままだと、同じ行動をしたリードでも、連絡の有無や内容に差が出ます。

営業に渡す条件がまだ曖昧な場合

登録条件は、「営業に渡したリード」の一言で済ませず、担当者がコンタクトのレコードを見て判断できる形にします。

整理したい内容は、次のとおりです。

  • どの問い合わせや資料請求をきっかけに連絡するか

  • 自社が営業対象とする条件に合っているか

  • 担当者が相手に説明できる連絡理由があるか

  • すでに別の担当者と会話していないか

  • 受信拒否の申し出や、送信対象から外す事情がないか

  • 同意または法令上の例外に基づいて送れる相手か

これらは、すべてをHubSpotの自動判定に任せるという意味ではありません。まずは自社で判断する項目を定め、コンタクトのレコードにある問い合わせ内容や過去の対応記録と照らして、登録の可否を担当者が判断します。

「資料を請求した人」と「営業から説明を受けたい人」は、同じとは限りません。請求した資料と関係のない商談案内を送るより、相手が何を知ろうとしていたのかを踏まえて連絡理由を考えるほうが、文面も具体的になります。

営業とマーケティングで担当範囲が分かれている場合

営業責任者は、誰が連絡し、相手がどのような状態になるまで対応するかを決めます。マーケティングの運用担当は、どの経路で獲得したリードを渡すか、送信の根拠をどこに残すか、返信がなかった相手をどう引き取るかを決めます。

営業企画は、それらの判断基準を、担当者が同じように使える形にまとめます。会議で方針を話すだけでは、担当者が登録時に迷うためです。

決める内容 決めておく具体的な内容 判断を曖昧にした場合に起きること
登録対象 連絡のきっかけ、営業対象の条件、除外条件 担当者によって対象が変わる
送信担当者 誰の受信トレイから送り、誰が返信に対応するか 返信を受けても対応者が定まらない
連絡期限 どの時点で今回の追客を終えるか 返信のない相手への連絡が長引く
途中で外す条件 受信拒否、担当違い、別経路での会話開始など 相手の状況と合わないメールが続く
終了後の扱い 戻し先、記録する内容、再連絡の条件 同じ相手を理由なく再登録する

担当者の割り当てから整える場合は、HubSpotでリードの担当者を自動設定する方法と連絡期限の決め方も参考になります。シーケンスの登録より前に担当を明らかにすると、送信者と返信対応者の食い違いを防げます。

少人数で営業とマーケティングを兼ねている場合

同じ人が両方を担当していても、「営業として個別に連絡している状態」と「情報提供を続ける状態」は分けて記録します。担当者が同じでも、相手に連絡する目的は異なるためです。

まずは、登録理由、今回の連絡を終える条件、終了後の扱いを短い運用表にまとめます。細かな分類を増やすより、次に見る人が「なぜ連絡したのか」「次は何を待っているのか」を読み取れることを優先してください。

返信や会議の予約以外では、どんなときに連絡を終えるべきか?

既定の登録解除と、営業として連絡を終える判断は分けて考えます。HubSpotが返信を検知して登録を解除しても、その返信が商談につながる内容とは限りません。反対に、返信がなくても送信を続けるべきではない事情があります。

相手から返信があった場合

既定では、コンタクトがシーケンスのいずれかのメールに返信すると登録が解除されます。その後は、担当者が返信内容を読み、次の対応を判断します。

返信は、少なくとも次のように分けて扱うと、対応の取り違えを防げます。

  • 話を聞きたい、日程を相談したい

  • 今は検討していないが、連絡してほしい時期がある

  • 自分の担当ではない

  • 今後の営業連絡を希望しない

  • 内容について質問や指摘がある

「返信あり」を一括で成功として扱うと、受信拒否や担当違いまで成果に含めてしまいます。コンタクトの対応記録に返信の内容と次の対応を残し、会話を続けるのか、間を置くのか、営業連絡を終えるのかを分けます。

別の経路で会話が始まった場合

電話で話せた、別の担当者がすでに対応していた、別の窓口で日程の相談が始まった、といった場合も、予定していたメールをそのまま送ってよいか判断します。

シーケンスの既定の登録解除は、あらゆる営業上の事情を判断するものではありません。担当者はコンタクトのレコードで直近の対応記録を読み、今回の追客を続ける必要がなければ登録を解除します。相手がすでに説明した内容を、別のメールでもう一度尋ねる事態を避けるためです。

受信拒否や対象外の事情が分かった場合

受信を拒否した相手には、広告・宣伝のメールを送りません。登録を解除するだけでなく、後から別の担当者が再登録しないよう、申し出の内容と対象を社内で共有できる形で残します。

営業対象ではないと分かった相手も、連絡を続ける理由を見直します。シーケンスの最終ステップまで送ることを目標にすると、不要と分かった後もメールを送ってしまいます。連絡を終える判断は、送信予定より相手の意思と状況を優先してください。

HubSpotのシーケンスは、どの順番で設定すべきか?

設定は、完成したメールを並べる作業ではなく、決めた運用ルールをHubSpotに反映する作業です。登録後に迷わないよう、作成前の準備から送信直前の点検までを順に進めます。

Step.1:利用条件と送信担当者を調べる

シーケンスの作成・使用には、Sales HubまたはService HubのProfessionalかEnterpriseの契約と、割り当てられたSalesまたはServiceのシートが必要です。送信担当者は、個人の業務用受信トレイをHubSpotに接続している必要があります。

自社の契約情報とシートの割り当ては、管理者に調べてもらいます。そのうえで、実際にメールを送る人の受信トレイが接続されているかを調べてください。利用条件と送信者の準備を分けて見ると、作成後に登録できない原因を探しやすくなります。

Step.2:Sales > Sequencesでメールとタスクを並べる

英語画面の Sales > Sequences(営業のシーケンス一覧) を開きます。SequencesはMoreの中にある場合があります。

登録対象と連絡理由が共通するものごとにシーケンスを作り、メールとタスクを並べます。問い合わせを受けて連絡する相手と、まだ営業との会話を求めていない相手に同じ文面を使うと、メールの目的が曖昧になるためです。

1つのシーケンスで使えるメールテンプレートは10個までで、タスクのリマインダーはいくつでも追加できます。ただし、使える数に合わせてステップを増やす必要はありません。各ステップに「この連絡で何を伝え、どんな返答を受けたいか」を書き出し、目的が重なるメールはまとめます。

相手の個別の事情を把握する必要がある連絡には、手動でメールを送るタスクや電話のタスクを使う方法もあります。担当者の判断が必要な箇所まで、自動メールに置き換えないためです。

Step.3:登録解除の条件と送信日を確かめる

作成したシーケンスで、登録解除と送信の設定を確かめます。既定では、メールへの返信または会議の予約で登録が解除され、追客メールは営業日にだけ送られます。営業日だけに送る設定は切り替えられます。

ここでは、メールの送信間隔だけでなく、途中に設けたタスクを担当者が対応可能な時間に実行できるかも見ます。電話のタスクを設けても、対応する人と時間がなければ、その後のメールだけが先に送信予定に組み込まれる運用になりかねません。自動送信と担当者の対応を別々に考えないことが必要です。

Step.4:コンタクトのレコードを読んで登録する

コンタクトのレコードや一覧から、対象をシーケンスに登録します。一度に登録できるのは50人までです。

登録前には、問い合わせ内容、直近の対応記録、送信担当者、送信の根拠、別のシーケンスへの登録状況を見ます。条件に合わない相手が混ざっていたら、その相手を対象から外してから登録してください。

1人のコンタクトを同時に登録できるシーケンスは1つです。別のシーケンスに登録するには、先に現在の登録を解除します。登録できないからといって、現在のシーケンスから機械的に外すのではなく、誰が何の目的で連絡しているかを先に調べます。担当者同士の連絡が重なるのを避けるためです。

Step.5:最初の送信前に文面と返信への対応体制を確かめる

メールの冒頭、連絡理由、返信してほしい内容、署名、受信拒否の案内が、登録する相手に合っているかを確かめます。テンプレートとして自然でも、その相手には当てはまらない説明が残る場合があるためです。

あわせて、返信を受けたときに担当者が対応できるかも確かめます。作成者と送信者が異なる場合は、送信者がメールの意図と登録対象を理解したうえで使います。

ProfessionalとEnterpriseでは、登録の運用をどう変えるべきか?

シーケンスを使える契約と、ワークフローからシーケンスに自動登録できる契約は異なります。ここを混同すると、Professionalで始められる運用まで、上位契約が必要だと考えてしまいます。

Professionalで運用する場合

Professionalでは、担当者がコンタクトのレコードや一覧から手動で登録します。ワークフローからシーケンスへの自動登録は、同じ条件では使えません。

手動登録を前提にするなら、営業に渡されたリードのうち、どの条件を満たした相手を登録するかを担当者が判断できるようにします。登録対象の一覧を見る人と、登録を終える期限も決めてください。「対象を選ぶ人」と「メールを送る人」の間で作業に漏れが生じないようにするためです。

対象件数が多く、担当者が一覧を読み切れない場合は、先に登録条件を絞ります。処理しきれない相手を一括で登録しても、返信後の対応が追いつかなければ、営業の負担を後の段階に移すだけです。

Enterpriseで自動登録する場合

ワークフローの Enroll in a sequence(シーケンスに登録) を使うには、Sales HubまたはService HubのEnterpriseが必要です。送信者にはSalesまたはServiceのシートと、HubSpotに接続済みの個人の業務用受信トレイが必要で、そのシーケンスが送信者に共有されている必要もあります。

自動登録する場合は、ワークフローの登録条件と、営業が決めた対象条件を照らし合わせます。条件に合うリードをすべて送信対象にする前に、受信拒否、別の営業対応、既存のシーケンス登録をどう扱うかを決めてください。

また、条件から外れた後の扱いも決める必要があります。登録時点では対象でも、その後に別の担当者との会話が始まる場合があります。登録の自動化と、連絡を終える判断をあわせて整えることで、相手の状況に合わない追客を防げます。

追客メールは、何通をどの間隔で送るべきか?

送る通数や送信間隔を一律に決められる、中立的な数値はありません。連絡理由がないまま通数を増やしても、リードの適合度や相手の関心は変わらず、配信停止や迷惑メールの報告が増えるおそれがあります。

問い合わせや資料請求の後に連絡する場合

最初のメールは、相手の行動と連絡の目的を結び付けて書きます。「一度お打ち合わせを」という依頼だけでは、相手が返信すべきかどうかを判断しにくいためです。

例えば、次のように、分かっていることと尋ねたいことを分けた文面にします。

資料をご請求いただき、ありがとうございます。資料に記載した内容が、ご検討中の業務に当てはまるかを整理するため、ご連絡しました。現在調べている点や、資料だけでは分かりにくかった点があれば、お知らせいただけますか。

これは文面の例であり、すべての資料請求者にそのまま送るものではありません。資料の内容や相手の依頼に合わせて、営業が連絡する理由を具体化します。相手が依頼していない相談や、話していない課題を、事実のように書かないでください。

返信がなく、次のメールを予定する場合

次のメールには、前のメールとは異なる役割を持たせます。単に「先日のメールをご覧になりましたか」と送るだけでは、相手にとって新しい判断材料にはなりません。

追加の質問、資料の補足、担当窓口を尋ねる質問など、相手が短く返答できる内容を考えます。それでも新たに伝えることがなければ、予定していたメールを減らす判断もあります。

間隔は、相手が返答を考えるために必要な時間と、連絡の期限から考えます。自社の都合で通数を先に決めるのではなく、「この時点で次の連絡をする理由があるか」をステップごとに確かめてください。

送信できる量を基準に計画しようとしている場合

シーケンスメールの送信上限は、SalesまたはServiceのProfessionalのシートで1人500通、Enterpriseのシートで1人1,000通です。送信数は直近24時間で数えられ、決まった時刻に送信可能な通数が一斉に戻るわけではありません。

この上限は、送るべき量を表すものではありません。担当者が返信に対応できるか、相手ごとに連絡理由があるかを先に考えます。

一度に登録できる50人という数と、直近24時間の送信上限も別です。登録予定だけを見ず、すでに進行しているシーケンスの追客メールも含めて、送信担当者の予定を調べてください。

返信がないまま終了したリードは、どこに戻すべきか?

シーケンスの終了は、そのリードに関する情報を消してよいという意味ではありません。「連絡したが返信がなかった」という事実と、再び連絡するための条件を残します。

営業が継続して担当する場合

検討時期について手掛かりがある、別の接点を待つ理由があるなど、営業が引き続き担当する場合は、担当者の割り当てを維持して次の判断時期を定めます。

コンタクトのレコードでは、今回連絡した理由、返信がなかったこと、次に連絡する条件を読めるようにします。リードステータスなどを使う場合も、自社の運用上、「連絡したが返信なし」と「連絡対象外」を区別してください。返信がないだけで、相手の関心がないと断定しないためです。

次の予定を立てるときは、「一定期間が過ぎたから」だけでなく、その時期に連絡する理由も残します。後から別の担当者が読んでも、前回と同じメールを送るだけにならないようにします。

マーケティングの情報提供に戻す場合

すぐに営業が連絡する理由がなければ、継続的な情報提供の対象に戻すかを検討します。ただし、シーケンスで送っていたからといって、マーケティングメールも同じ条件で送れるとは考えません。送信の仕組みと購読の扱いが異なるためです。

戻し先の担当者には、少なくとも次の内容を引き継ぎます。

  • どの行動をきっかけに営業へ渡したか

  • 誰が、どのような内容で連絡したか

  • 返信や電話での会話があったか

  • 再連絡を避ける事情があるか

  • どのような変化があれば営業が再度連絡するか

「営業対応済み」だけでは、次の配信や営業への引き渡しを判断しにくくなります。結果と次の条件をセットで残すことで、営業とマーケティングが同じ相手に別々の意図で連絡することを避けられます。

新しい行動をきっかけに再連絡する場合

再登録の前には、コンタクトのレコードで新しい行動と過去の対応記録を読みます。新しい行動があっても、受信拒否や過去の申し出を無視して連絡してよいわけではありません。

再連絡すると判断した場合は、前回から何が変わったのかを文面に反映します。前回と同じシーケンスへ理由なく戻すのではなく、そのシーケンスの内容が新しい連絡理由に合うかを確かめてください。

行動の記録を使った対象選びは、HubSpotの行動の記録から、今週連絡する相手を見つける手順で整理しています。

シーケンスのメールにも、特定電子メール法は適用されるのか?

担当者の受信トレイから送る1対1のメールでも、内容が広告・宣伝であれば、特定電子メール法の対象になり得ます。「一斉配信ではない」「営業担当者が個別に送っている」という理由だけでは、対象外と判断できません。

広告・宣伝を含むメールを送る場合

登録前に、送信相手ごとに、同意を得ているか、法令上の例外に該当する根拠があるかを調べます。同意の有無だけでなく、何について同意を得たのか、その同意と今回送る内容が合うかまで確かめる必要があります。

運用担当者は、フォームの文面、相手が同意した内容、連絡先を得た経緯など、判断に使う情報を集めます。そのうえで、今回の営業メールを送る根拠を説明できる相手を登録対象にしてください。HubSpotにメールアドレスが存在すること自体は、送信の根拠にはなりません。

また、送信者の名称と、受信拒否の通知先をメールに表示します。送信の根拠があることと、必要な表示がそろっていることは別に点検します。

名刺交換や取引関係を根拠に送る場合

取引関係にある者や、名刺などの書面でメールアドレスを通知した者などは、同意の例外に当たる場合があります。ただし、「名刺情報がある」「取引先として登録されている」という社内の分類だけで、すべての広告・宣伝メールを送れるとは判断しません。

誰がどのような経緯でアドレスを通知したのか、今回の相手との関係はどのようなものか、受信を拒む意思表示がないかを調べます。その事実をもとに、適用する例外の要件を満たすかを判断してください。

法務担当者や弁護士に判断を求める際は、「この相手に送ってよいか」という質問だけでなく、次の材料を渡します。

  • 連絡先を取得した経緯と、その記録

  • 同意を根拠にする場合は、相手に示した文面と同意内容

  • 例外を根拠にする場合は、取引関係やアドレス通知の具体的な経緯

  • 実際に送るメール本文と署名

  • 過去の受信拒否や、連絡方法に関する申し出

判断が必要なのは、今回のメールが広告・宣伝に当たるか、同意または例外の要件を満たすか、表示と受信拒否への対応が足りているかです。送信対象と文面が変われば判断材料も変わるため、抽象的な「営業メールは送れる」という整理だけで運用しないようにします。

配信停止リンクや返信で受信拒否を受けた場合

シーケンスの1対1メールには、配信停止リンクを付けられます。ただし、リンクを付ければ、同意や例外の根拠が不要になるわけではありません。

受信拒否の後は、広告・宣伝のメールを送りません。リンク経由の申し出だけでなく、返信で「今後は送らないでほしい」と伝えられた場合も、担当者が受け付けて社内で共有する運用にします。

マーケティングメールの購読状態と、1対1メールの扱いは異なります。どちらか一方の状態だけを見て送信可否を判断せず、相手の申し出が何を対象にしているかを記録し、別の担当者による再登録を防いでください。

送信後は、何を見てシーケンスを修正すべきか?

送信数だけを見ると、予定どおりメールを送ったことと、営業の会話が増えたことを混同しやすくなります。コンタクトのレコードにある返信や対応の記録と、商談の結果を分けて読みます。

返信はあるが、会議や商談に進まない場合

まず、返信を内容別に分けます。担当違い、時期が合わない、質問への回答待ち、受信拒否では、直す箇所が異なります。

担当違いが目立つなら登録対象を、時期の話が多いなら連絡のきっかけを、質問への対応で会話が途切れるなら返信後の担当と対応内容を見ます。メールの通数を増やす前に、どの段階で相手との会話が終わっているかを読み取ってください。

リードがどの段階で商談に進まなくなっているかを整理するには、MAで集めたリードが商談にならないときの、原因の探し方と次の対応も役立ちます。

返信が少なく、配信停止や拒否が増えた場合

通数を増やすのではなく、登録対象、連絡理由、文面、間隔の順に調べます。そもそも相手が営業の対象に合っていない場合は、表現を変えても会話につながりにくいためです。

比較するときは、問い合わせ後の相手と、情報収集段階の相手を一緒に扱わないようにします。連絡のきっかけが違う相手をまとめると、どの条件のシーケンスを直すべきか分かりにくくなります。

変更した内容は、対象条件や変更理由と一緒に残します。後から結果を見るときに、その結果が文面の変更によるものか、登録対象の変化によるものかを分けて考えるためです。

担当者によって結果に差がある場合

テンプレートの差だけでなく、登録対象と返信後の対応を見ます。相手の条件が違うのに返信数だけを比べても、担当者の追客の違いは読み取れません。

まず、各担当者がどの条件のリードを登録したか、どのような連絡理由を書いたか、返信後に何をしたかを並べます。そのうえで、対象の選び方をそろえるのか、文面を直すのか、返信後の対応を整えるのかを判断してください。

メールが送れない場合や、届き方に問題がある場合は、文面の修正とは分けて調べます。シーケンスメールは接続した個人の受信トレイのネットワークから送られるため、送信ドメインの認証など、送信者のメール環境も点検の対象です。

HubSpotのデータから、今日連絡すべきリードを決めるには

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まとめ

HubSpotのシーケンスは、営業担当者からの1対1のメールとタスクを組み合わせ、追客の抜けを防ぐために使います。設定前に決めたいのは、登録対象、送信担当者、連絡を終える条件、返信がなかった後の扱いです。

Professionalで始める場合

担当者がレコードや一覧から登録する運用を整えます。対象を選ぶ基準と登録の期限をそろえることで、担当者ごとの対応差を減らせます。

Enterpriseで自動登録する場合

ワークフローからの登録条件に加え、送信者のシート、受信トレイの接続、シーケンスの共有を調べます。登録後に相手の状況が変わった場合の解除も、運用に含めてください。

どちらの場合も、送信上限を追客の目標にはしません。連絡の理由、返信の内容、商談の結果、受信拒否の有無を見て、通数と間隔を調整します。広告・宣伝のメールでは、同意または例外の根拠を調べ、必要な表示や受信拒否後の対応も整えます。

よくある質問

担当者が休む間も、シーケンスのメールを送り続けるべきか?

返信に対応する人がいるかで判断します。休暇前に、進行中のシーケンスの登録対象と送信予定を確かめ、代理で対応する人に連絡理由と直近のやり取りを引き継ぎます。

代理対応が難しい場合は、送信を続けるか、登録を解除するかを判断してください。メールを送る作業と、返信後の会話を担当する作業を切り離さないためです。

同じ会社の別の人にも、同じ文面で連絡してよいのか?

その人に連絡する理由と、送信の根拠を個別に判断します。会社が同じでも、担当業務や関心、連絡先を得た経緯は同じとは限りません。

コンタクトごとの過去の対応記録を読み、社内の別担当者がすでに会話していないかも調べます。同じ会社へ内容の重なるメールが届くことを避けるためです。

マーケティングメールを配信停止した相手には、1対1のメールも送れないのか?

マーケティングメールの購読状態と、シーケンスの1対1メールに関する送信可否は、同じ扱いではありません。ただし、仕組みが異なることを理由に、相手の受信拒否を迂回してよいわけではありません。

相手が何の受信を拒否したのか、送ろうとしているメールが広告・宣伝に当たるか、送信の根拠があるかを調べます。判断が分かれる場合は、申し出の内容と送信予定の本文をそろえて法務担当者などに相談します。

終了したリードを、時間がたったら同じシーケンスに戻してよいのか?

時間の経過だけで再登録せず、前回から変わった事情と、新しく連絡する理由を調べます。過去の対応記録や受信拒否も読み、今回の対象条件に合うかを判断してください。

同じシーケンスを使う場合も、過去に送った内容と重ならないかを読み直します。前回のやり取りを無視した印象を与えないためです。

HubSpotとSalesforceを使っている場合、どちらの担当者情報を基準にすべきか?

送信担当者と返信対応者が食い違わないよう、営業担当者をどちらで管理するか、変更をどう反映するかを先に決めます。シーケンスの登録だけを先に整えても、担当者情報がそろっていなければ引き継ぎで迷います。

同期の範囲や注意点は、HubSpotとSalesforceの連携で、営業にリードを渡すための同期設定で整理しています。

AIに追客メールを書いてもらうときは、何を渡すべきか?

連絡のきっかけ、相手について分かっている事実、今回伝えたい内容、返答してほしい内容、書いてはいけない内容を渡します。相手の課題や検討状況が分からないなら、その点も明記してください。

下書きを作った後は、担当者がコンタクトの記録と照らして読みます。存在しない会話や相手の課題を付け足していないか、送信理由を説明できるか、受信拒否の案内がそろっているかを点検してから使います。

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株式会社Sells up 代表取締役 武田大
株式会社Sells up 代表取締役
武田 大
株式会社AOKIにて接客業、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。デジタルマーケティングエージェンシーを経て2023年に株式会社Sells upを設立。戦略設計・KPI設計を起点に、リードジェネレーション、ナーチャリング、MA/SFA活用、営業連携までBtoBマーケティングを一気通貫で支援。KGI逆算のKPI設計やリードスコアリングの統計的設計、営業連携SLAの構築を強みとし、業界・規模を問わず100社以上に提供。Account Engagement SpecialistおよびTableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。
保有資格Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialist/Tableau Desktop Specialist
専門領域BtoBマーケティング/リードジェネレーション/リードナーチャリング/マーケティングオートメーション/HubSpot導入活用支援/Account Engagement導入活用支援/Marketo活用支援/インサイドセールス/統計解析によるスコアリング設計/商談化率向上/マーケティングROI改善