ナレッジ 2026.11.08

HubSpotに名刺を取り込む方法|展示会名刺のインポートと営業への引き渡し

この記事を書いた人 株式会社Sells up 代表取締役 武田大 武田 大 株式会社Sells up 代表取締役

展示会で集めた名刺は、少量ずつ登録するならHubSpotのモバイルアプリでスキャンし、まとめて登録するならファイルでインポートします。取り込み前に展示会の名前・日付・名刺を受け取った社員・話題にした製品・相談内容をそろえ、取り込み後は連絡する担当者と期限を定めると、営業が連絡に着手しやすくなります。広告・宣伝のメールを送る場合は、個人情報保護法と特定電子メール法の条件をそれぞれ満たしているか判断します。

HubSpotに名刺を取り込むには、どの方法を使うべきか?

HubSpotに名刺を取り込む方法は、その場で登録したいのか、展示会の名刺をまとめて処理したいのかに応じて選びます。枚数だけでなく、誰が名刺の内容を読み取り、誰が商談のメモを補うかまで考えると、取り込み後の手戻りを抑えられます。

名刺交換の後に、その場で登録する場合

営業担当者が手元の名刺を登録するなら、HubSpotのモバイルアプリの名刺スキャナーを使います。名刺を受け取った本人が登録すれば、会話の内容を思い出しながら情報を補えます。

アプリの作成アイコンから「Scan card or QR code」(名刺またはQRコードをスキャン)を選び、カメラで名刺を撮ります。読み取った項目を見て、誤りを直して保存すると、新しいコンタクトが作られます。

読み取りの対象は、メールアドレス・氏名・役職・電話番号・Webサイト・住所・郵便番号です。AndroidとiOS 16以上で使え、iPadには対応していません。すべての製品・契約プランで使えます。

保存前には、特にメールアドレスと氏名を名刺と見比べます。メールアドレスの読み違いは、メールが届かない原因になるだけでなく、既存のコンタクトとの照合にも影響するためです。スキャンで読み取れたことと、営業に渡せる情報がそろったことは分けて考えます。

展示会の名刺をまとめて登録する場合

マーケティングの運用担当が名刺を集約するなら、名刺の情報を表にまとめ、ファイルでインポートします。展示会の情報や担当者の列をまとめて用意できるため、登録前に不足している情報を洗い出しやすくなります。

使える形式は、.csv・.xlsx・.xlsです。シートは1つにし、1行目にはHubSpotのプロパティに対応する見出しを置きます。列数は1,000未満に収めます。

名刺の情報をファイルにした後も、メールアドレスの読み取り誤りや、相談内容の記入漏れは残ることがあります。取り込み担当者だけで内容を補おうとせず、名刺を受け取った社員に不足部分を尋ねる工程を入れてください。名刺の文字からは、相手が何を相談したかったのかまでは分からないためです。

複数の社員が別々に名刺を登録する場合

その場で登録する社員と、後からファイルを渡す社員が混在する場合は、登録方法より先に、残す項目をそろえます。

「展示会名は自由入力」「会話のメモは各自の手元で保管」といった状態では、取り込み後に同じ展示会で接点を持った相手をまとめたり、営業が相談内容を調べたりする作業が増えます。登録方法が違っても、展示会の名前・日付・名刺を受け取った社員・話題にした製品・相談内容は共通の項目として扱います。

名刺を取り込む前に、どの列を用意すべきか?

名刺に書かれた項目は、相手を識別するための情報です。一方、営業が次の連絡をするには、「どこで知り合い、何について話し、何を約束したか」という情報も必要です。

この2種類を分けて用意すると、取り込み担当者と営業担当者の間で、何が不足しているかを話し合いやすくなります。

営業へ引き渡す名刺に添える情報

取り込み用の表には、次の項目を用意します。以下は列を用意する際の例であり、すべてがHubSpotに同じ名前で用意されているわけではありません。各列に対応するプロパティも併せて点検します。

用意する列 残す内容 営業やマーケティングが使う場面
メールアドレス・氏名・会社名 名刺に記載された相手の情報 相手の識別、既存コンタクトとの照合
展示会の名前 社内で表記をそろえた展示会名 どの展示会で接点を持ったかを調べる
名刺を受け取った日付 実際に名刺を受け取った日 最初の連絡で接点を説明する
名刺を受け取った社員 会話をした自社の社員 会話の詳細や約束を尋ねる
話題にした製品 相手が関心を持った製品やサービス 連絡内容や送る資料を選ぶ
相談の内容 相手の課題、質問、依頼 営業が連絡の目的を把握する
約束した次の対応 資料送付、日程相談など 相手との約束に沿って対応する
連絡する担当者 取り込み後の対応を担当する所有者 誰が連絡するかを明らかにする
連絡の期限 社内で定めた対応期限 対応漏れを点検する
メール利用の判断と根拠 取得時の状況、同意や拒否の情報など 配信対象に含めるか判断する

相談内容は「興味あり」だけで終えず、相手が何に関心を持ったかまで残します。例えば、「製品の説明を聞いた」より「現在の問い合わせ管理について相談し、製品資料の送付を希望」と記したほうが、営業は連絡の目的を理解しやすくなります。

ただし、会話で聞いていないことを推測で補ってはいけません。分からない項目はそのことが分かるように区別し、名刺を受け取った社員に尋ねる項目として残します。

名刺を受け取った社員と、連絡する社員が違う場合

「名刺を受け取った社員」と「所有者」は、別の列にします。展示会で会話をした社員が、その後の営業活動も担当するとは限らないためです。

受け取った社員は、会話の経緯を知る人です。所有者は、取り込み後の対応に責任を持つ人です。この2つを同じ列にすると、営業担当を変更した際に、誰が展示会で話したのか分からなくなります。

所有者は、ユーザー名・メールアドレス・所有者プロパティの内部値を使って設定できます。名前だけでは取り違えるおそれがある場合は、取り込み用の表でメールアドレスを使うなど、社内で照合しやすい形式にそろえます。

同じ相手と複数の展示会で会っている場合

すでに登録されているコンタクトへ、新しい展示会の情報を追加する場合は、過去の情報をどこに残すかを先に決めます。

同じプロパティに新しい展示会名を入れるなら、その項目が「直近の展示会」を表すのか、それとも別の意味を持つのかについて、社内で認識をそろえてください。項目の意味が曖昧なままだと、取り込み担当者は最新情報を入れたつもりでも、営業は初回接点の情報として読んでしまいます。

前回の情報を残したい場合は、既存の値と今回取り込む列の対応を点検し、同じ項目に上書きしないよう、保存先のプロパティを分けます。列名を変えるだけでなく、HubSpot側でどのプロパティに対応させるかまで見ておく必要があります。

ファイルのインポートでは、どの設定を選ぶべきか?

インポートでは、ファイルの選択よりも、既存のコンタクトをどう扱うかの判断が重要です。新規の名刺だけを登録したいのか、既存の相手にも今回の情報を加えたいのかを、操作前に整理します。

Step.1:ファイルの形式・見出し・権限を点検する

取り込み用のファイルで、形式、シート数、1行目の見出し、列数を見ます。見出しには、メールアドレス、展示会名、所有者など、対応先を判断できる名前を付けてください。意味の分からない略称では、列を誤ったプロパティへ対応させるおそれがあります。

ファイルサイズの上限と取り込み回数は、無料のツールと有料の契約で異なります。

利用する契約 1ファイルの上限 1日のインポート回数
無料のツール 20MBまで 50回まで
有料の契約(Starter以上など) 512MBまで 500回まで

インポートには、インポート権限と、対象オブジェクトの編集権限が必要です。コンタクトを取り込むなら、コンタクトの編集権限も必要になります。ファイルを準備する担当者と操作する担当者が異なる場合は、取り込み前に権限を調べておくと、作業を引き継ぎやすくなります。

Step.2:新規作成と既存更新の扱いを選ぶ

インポートでは、次の3つの方法から選びます。

選択肢 意味 選ぶ場面
Create and update 作成と更新 新しい相手を登録し、照合できた既存の相手も更新する
Create new only 新規作成だけ 既存の情報は更新せず、新しい相手だけを登録する
Update existing only 既存の更新だけ すでに登録されている相手の情報だけを更新し、新しい相手は登録しない

新しい相手と既存の相手が混ざった展示会のファイルなら、「Create and update」(作成と更新)が候補になります。ただし、既存の情報も更新するため、取り込み用の列に何を含めるかまで点検します。

既存の所有者やライフサイクルステージを今回のファイルで変更する必要がないなら、その列を取り込む目的を考え直してください。名刺を追加する作業と、営業管理の値を変更する作業を一緒にすると、意図しない変更を見落としやすくなります。

Step.3:メールアドレスかRecord IDで照合する

コンタクトは、メールアドレスまたは「Record ID」(レコードID)で照合します。「Create and update」など、既存更新を含む方法では、照合できた既存のレコードが更新対象になります。

取り込み前には、ファイルのメールアドレスと名刺の記載を見比べます。すでにHubSpotに登録されている相手の情報を更新するなら、既存レコードのメールアドレスとも照らし合わせてください。文字を読み違えたり、別のメールアドレスを同じ人のものとして扱ったりすると、想定したレコードを更新できないことがあります。

会社も取り込む場合、会社の照合に使うのは「Company domain name」(会社のドメイン名)かRecord IDです。コンタクトと会社では照合に使う情報が異なるため、会社名の文字列だけで同じ会社だと判断しないようにします。

既存データに重複や表記ゆれがある場合の整理は、MAのリードデータの重複・表記ゆれはどう整理するか|名寄せの手順で解説しています。今回の取り込みの点検と、既存データ全体の整理は分けて進めると、作業範囲を定めやすくなります。

Step.4:列とプロパティの対応、選択肢の値を見る

インポートの画面では、ファイルの各列をどのプロパティに取り込むかを見ます。メールアドレスや所有者だけでなく、展示会名や相談内容が意図した項目に対応しているかも点検してください。登録が完了しても、別の項目に情報が入っていれば、営業が必要な情報を探しにくくなります。

ライフサイクルステージなど、HubSpotの既定の選択式プロパティでは、内部値か英語の表示名に合わせて値を入れます。日本語で意味が通じる値をファイルに書くだけではなく、取り込み先の選択肢に対応する値を使います。

また、展示会で名刺を交換したという理由だけで、全員に同じライフサイクルステージを設定するのは避けます。名刺交換と具体的な商談の相談では接点の内容が異なるため、自社で定めたステージの条件と相談内容を照らし合わせてから値を選んでください。

展示会で名刺交換した相手は、全員マーケティングコンタクトにすべきか?

展示会で名刺を受け取ったことと、マーケティングメールの対象にすることは分けて判断します。HubSpotで設定できるかどうかと、その相手に広告・宣伝のメールを送ってよいかどうかは、別の話です。

メールを一斉配信する予定がある場合

インポートの画面には、「Set this contact as a marketing contact」(マーケティングコンタクトにする)という選択肢があります。

選択する前に、今回取り込む相手に何を送るのか、名刺を取得した状況から送信の条件を満たしていると判断できるか、過去に受信拒否の申し出がなかったかを見ます。マーケティングコンタクトに設定しても、同意を得たことや、法律上の条件を満たしたことにはなりません。

ファイルの中に、メールの送信対象となる相手と、判断材料が足りない相手が混在するなら、取り込み前の表で区別します。ファイルを分けるなど、対象を取り違えにくい単位に整理してから設定を選んでください。

営業の個別連絡だけを予定している場合

具体的な相談を受け、営業が個別に対応する相手は、今回の作業でマーケティングメールの対象にする必要があるかを別途判断します。

「いつかメールを送るかもしれない」という理由だけで、一律にマーケティングコンタクトに設定する必要はありません。まずは所有者、相談内容、約束した対応、連絡期限をそろえ、営業が依頼に沿って対応できる状態にします。

なお、個別送信でも広告・宣伝のメールに当たる場合は、後述する特定電子メール法の条件を検討します。一斉配信でなければ法律の対象外になる、という扱いはしません。

展示会ごとに連絡対象をまとめたい場合

インポートの画面で「Create a contacts segment from this import」(このインポートからセグメントを作る)を選ぶと、取り込んだコンタクトをまとめたセグメントを作れます。

展示会の後に誰へ連絡するかを調べる際は、このセグメントを基に対象者を検討します。ただし、取り込んだ全員を、そのまま配信対象にするわけではありません。セグメントに含まれることと、メールを送れることは分けて扱ってください。

展示会単位で取り込みを分けると、そのインポートから作るセグメントの範囲も把握しやすくなります。複数の展示会を同じファイルにまとめる場合は、展示会名と日付の列を残し、後から接点を区別できるようにします。

取り込んだ名刺に、広告・宣伝のメールを送ってよいのか?

メールの送信可否は、「名刺があるか」だけでは判断できません。個人情報の利用目的に関する条件と、広告・宣伝メールの送信に関する条件を、それぞれ見ます。

自社の社員として名刺交換をした場合の個人情報保護法

個人情報保護法では、取得の状況からみて利用目的が明らかな場合、利用目的の通知・公表は要りません。根拠は第21条第4項第4号です。

個人情報保護委員会のQ&Aは、自社の従業者であることを明らかにして名刺交換をした相手に、自社の広告宣伝の冊子や電子メールを送ることを、その例として挙げています。

ここで見るのは、名刺を受け取った状況から、相手にとって利用目的が明らかだったかどうかです。展示会で自社の社員として製品の説明をしたのか、どのような話をして名刺を受け取ったのかを、受け取った社員の記録からたどります。

この規定は、利用目的の通知・公表についてのものです。広告・宣伝のメールを送る場合には、別の法律である特定電子メール法などの条件も満たす必要があります。

名刺による例外を検討する場合の特定電子メール法

特定電子メール法では、広告・宣伝のメールを送るには、原則として事前の同意が必要です。ただし、名刺などの書面で自分のメールアドレスを通知した人に送る場合には、例外があります。

名刺による例外を使う場合も、次の条件を満たしているかを判断します。

  • 名刺交換の状況から、相手がそのようなメールが届くと予測できること

  • 相手から、送らないよう求められていないこと

  • メールに送信者の名称と受信拒否の通知先を表示すること

  • 受信拒否の通知を受けた後は送らないこと

そのため、送信対象のファイルを作る際には、名刺の有無だけでなく、交換時の状況と配信停止の情報を照らし合わせます。メール本文を作る担当者は、送信者の名称と受信拒否の通知先が記載されているかも見てください。

名刺を受け取った社員が「送ってもよさそう」と感じたことだけでは、これらの条件を点検したことにはなりません。何を案内するのか、どの接点に基づいて送るのか、受信拒否の情報がないかを、送信前に説明できるようにします。

名刺交換の経緯が分からない場合

名刺を受け取った社員が分からない、相談内容の記録がない、私的な場で受け取った名刺が混ざっているといった場合は、広告・宣伝メールの一斉配信の対象にすぐには加えません。取得した状況が分からなければ、利用目的や相手が予測できる案内の範囲を判断しにくいためです。

まず、取り込み用の表で該当する相手を区別し、名刺を集めた部署や社員に経緯を尋ねます。分からない部分を、マーケティングの運用担当が推測で埋めないようにしてください。

また、営業が個別に送れば解決するわけでもありません。個別のメールが広告・宣伝に当たる場合は、特定電子メール法の条件も検討します。

以前の展示会の名刺や、取得から時間がたったリストを使う場合の判断は、古い名刺やリストは今から使えるか|確かめる4つの点と最初の連絡にまとめています。

過去に受信拒否を申し出た相手と再び名刺交換した場合

新しい展示会で名刺を受け取っても、過去の受信拒否の情報を見ずに広告・宣伝メールの対象へ戻すことは避けます。今回の取り込み用ファイルだけを見ると、過去のやり取りを見落とすおそれがあるためです。

取り込み前の表とHubSpotにある配信停止の情報を照らし合わせ、受信拒否を申し出た相手を区別してください。受信拒否の後は送らないという条件を、新しい名刺を取り込む際にも適用します。

取り込んだ後、誰がいつまでに連絡すべきか?

取り込みが終わった段階で、マーケティングの作業を完了扱いにすると、営業への引き渡しが曖昧になりがちです。営業が着手するための情報と、担当者・期限がそろったところまでを、展示会後の作業として扱います。

弊社がBtoB企業でマーケティング・営業に関わる480名を対象に実施した「MA活用実態調査(第0回)」では、MAを導入している担当者134名のうち、感じているつまずきとして「営業との連携が取れていない」と答えた割合は34.3%でした。

出典:株式会社Sells up「MA活用実態調査(第0回)」。調査主体:株式会社Sells up/調査ツール:Surveroid(2026年9月、回答者480名)。

具体的な依頼や約束がある相手

資料の送付、製品についての相談、日程調整など、次に対応すべき内容が具体的な相手から、所有者と連絡期限を定めます。相手との約束があるため、単に展示会の参加者として一括で扱うのではなく、個別の対応内容を優先する必要があります。

取り込み後のコンタクトで、少なくとも次の情報を営業が読める状態にしてください。

  • どの展示会で、いつ接点を持ったか

  • 自社の誰が話したか

  • どの製品について、何を相談されたか

  • 相手に何を約束したか

  • 誰が、いつまでに対応するか

営業は最初の連絡で、展示会で会話をした社員の名前や相談内容に触れられるようになります。会社名とメールアドレスだけを渡す場合より、相手が連絡の理由を理解しやすい内容にできます。

名刺交換にとどまり、具体的な相談がなかった相手

製品について具体的な相談がなかった相手には、営業が個別に連絡するのか、条件を満たしたうえでメールで案内するのかを分けて考えます。

相談内容が具体的でないという理由だけで、全員を同じ営業担当に引き渡すと、担当者は何を話すべきか判断しにくくなります。展示会での接点や相手の関心についての記録を読み直し、個別連絡の目的がある相手と、まだ判断材料が足りない相手を区別します。

判断材料が足りない相手には、受け取った社員への聞き取りを先に行います。営業が連絡を始めてから情報を集めるより、相手に関係のない案内を送ることを避けやすくなります。

担当範囲が重なる相手や、対応期限を超えた相手

既存の所有者がいる場合は、その担当者が今回も対応するのか、別の社員へ引き渡すのかを整理します。名刺を受け取った社員が独自に連絡を始めると、既存の営業担当者と重複して連絡するおそれがあります。

期限についても、日付を入れるだけで終えず、期限を過ぎても未対応の相手を誰が把握するかまで決めます。インサイドセールスの責任者など、対応を引き継ぐ人が明らかなら、担当者が対応できない場合にも次の判断をしやすくなります。

担当者の割り当てや連絡期限の設定は、HubSpotでリードの担当者を自動設定する方法|ワークフローと連絡期限で解説しています。営業に引き渡した後の継続的な連絡については、HubSpotシーケンスの使い方|営業に渡したリードへの追客の進め方も参考になります。

インポートが終わったら、どこまで点検すべきか?

インポートが完了しても、営業やメール配信に使える状態になっているとは限りません。作成されたコンタクト、更新された情報、連絡対象の範囲を見て、意図したとおりに取り込まれているかを点検します。

新しいコンタクトを作成した場合

取り込み後のコンタクトで、メールアドレス・氏名・展示会名・相談内容・所有者を見ます。ファイルに情報があっても、列とプロパティの対応が違えば、営業が見るべき項目には入っていないことがあります。

相談内容が空欄の相手は、元のファイルにも記載がないのか、取り込み先が違うのかを切り分けてください。元の情報が不足しているなら名刺を受け取った社員に尋ね、列とプロパティの対応が誤っているなら、その対応を直します。

メールアドレスなどの誤りを見つけた場合は、HubSpot側だけでなく、今後も使う元ファイルにも修正を反映します。古いファイルを再度使って、同じ誤りを持ち込まないためです。

既存のコンタクトを更新した場合

既存のコンタクトでは、追加した展示会情報に加え、所有者やライフサイクルステージが意図した値になっているかを見ます。今回変更する予定のなかった情報も、ファイルに列が含まれていれば、点検の対象にします。

過去の展示会情報を残す予定だった場合は、その情報も読めるかを調べます。新しい情報が入ったかどうかだけを見ていると、以前の情報を残す予定だった項目の点検を見落としやすくなります。

展示会後のメールや営業連絡に使う場合

インポートから作ったセグメントで、対象となる展示会の相手をまとめて見ます。そのうえで、メールを送る相手と、営業が個別に連絡する相手を区別します。

配信前には、受信拒否の情報、送信対象に含める根拠、メール内の送信者の名称と受信拒否の通知先を点検します。営業への引き渡しでは、所有者と連絡期限が入っているかを見ます。

この段階で不足が残っているなら、「取り込み済み」と「連絡に着手できる」を分けて扱ってください。未処理の内容が分かれば、マーケティングと営業のどちらが次に対応するかを明らかにできます。

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まとめ

HubSpotに名刺を取り込む方法は、モバイルアプリでのスキャンか、ファイルのインポートから選べます。展示会の名刺をまとめて扱う場合は、名刺の項目に加え、展示会の名前・日付・名刺を受け取った社員・話題にした製品・相談内容を用意します。

インポートでは、作成と更新の方法、照合に使うメールアドレスやRecord ID、列とプロパティの対応を点検します。取り込み後は、所有者と連絡期限を定め、営業が約束に沿って連絡できる状態まで整えます。

広告・宣伝のメールを送るかどうかは、マーケティングコンタクトの設定だけで判断せず、個人情報保護法と特定電子メール法の条件をそれぞれ検討してください。

名刺以外にフォームからも問い合わせを受けている場合は、HubSpotフォームの作成方法|営業につなぐ項目・通知・送信後の設定も参考になります。

よくある質問

名刺のメールアドレスが空欄でも、先に取り込んで問題ないのか?

まず、今回の取り込みの目的を整理します。既存コンタクトの更新であれば、Record IDで照合する方法があります。メールアドレスがない相手を、氏名や会社名だけで既存コンタクトと同じ人物だと判断しないようにしてください。

営業が電話などで対応する予定なら、連絡先と相談内容を整理します。メールを送るために、推測したメールアドレスを補うことは避けます。

同じ人から別のメールアドレスが記載された名刺を受け取った場合、同じコンタクトになるのか?

メールアドレスが異なる場合、メールアドレスでは一致と判定されません。同じ人だと分かっていても、自動で同じコンタクトとして扱われると考えず、既存のレコードと名刺を照らし合わせます。

既存レコードを更新したい場合は、Record IDで照合する方法を検討します。その前に、氏名だけでなく所属や過去の接点も見て、別人のレコードを更新しないようにしてください。

展示会のお礼メールだけなら、配信停止の情報を見なくても送れるのか?

「お礼」という件名だけでは、広告・宣伝のメールに当たるかは判断できません。本文で製品やサービスを案内するなら、その内容に応じて特定電子メール法の条件を検討します。

受信拒否の後は送らないという条件もあるため、新しい展示会のお礼であっても、過去の拒否の情報と照らし合わせてください。

インポートの画面で操作できない場合、管理者に何を頼むべきか?

インポート権限と、取り込み対象のオブジェクトの編集権限を調べてもらいます。コンタクトを取り込むなら、コンタクトの編集権限も必要です。

管理者には、取り込む対象と、使用するファイル、表示されている画面やメッセージを伝えると、権限の問題かどうかを調べやすくなります。

iPadで名刺を撮ってHubSpotに登録する際に、アプリのスキャナーは使えるのか?

HubSpotのモバイルアプリの名刺スキャナーは、iPadには対応していません。対応するAndroidまたはiOS 16以上の端末を使うか、名刺の情報をファイルにまとめてインポートする方法を選びます。

端末が違っても、読み取った内容の点検と、展示会での相談内容の記録は必要です。

営業担当が未定でも、先に名刺の取り込みを進めるべきか?

担当者が未定の相手を取り込む場合は、割り当てを判断する責任者と、その判断期限を先に定めます。「取り込みは完了したが、誰も対応対象として見ていない」という状態を避けるためです。

相手に資料送付などを約束している場合は、その内容も責任者に伝えます。所有者の設定を待っている間に、相手との約束が見落とされないようにします。

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株式会社Sells up 代表取締役 武田大
株式会社Sells up 代表取締役
武田 大
株式会社AOKIにて接客業、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。デジタルマーケティングエージェンシーを経て2023年に株式会社Sells upを設立。戦略設計・KPI設計を起点に、リードジェネレーション、ナーチャリング、MA/SFA活用、営業連携までBtoBマーケティングを一気通貫で支援。KGI逆算のKPI設計やリードスコアリングの統計的設計、営業連携SLAの構築を強みとし、業界・規模を問わず100社以上に提供。Account Engagement SpecialistおよびTableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。
保有資格Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialist/Tableau Desktop Specialist
専門領域BtoBマーケティング/リードジェネレーション/リードナーチャリング/マーケティングオートメーション/HubSpot導入活用支援/Account Engagement導入活用支援/Marketo活用支援/インサイドセールス/統計解析によるスコアリング設計/商談化率向上/マーケティングROI改善